税金

フランスでは5月が納税の時期です。こちらでは各個人がそれぞれ確定申告を行うシステムになっています。

今までこういった面倒なことはすべて夫に任せていました。支払えという連絡のものは夫の弟に確認してから小切手で支払うようにしていましたが、今回は確定申告。もうちんぷんかんぷんです。去年の確定申告をどのようにしていたのか、夫に任せきりだったため分かりません。しかも、夫が亡くなってしまった今、どういう風に申告すればいいのかも分からず。夫の弟に尋ねてみても分からないとのことで、二人で税務署に向かいました。

申告も最後の時期だったので、税務署前は長蛇の列。開く時間の前に到着していましたが、列は既に数十メートルに達していました。建物の中に入るまで40分近く待ち、中に入ってからも15分ほど。

ようやく窓口にたどり着いたと思えば、

「ここが管轄ではないので分からないため、この施設に行ってください」

と言われてしまいました。長時間待っていたのは何のためだったのか・・・フランスでは、こういったことはよくあるのである意味慣れてしまいましたが。

そして15分ほど歩いたところにある別の施設へ向かったのですが、そこの窓口の人に

「故人とあなたは結婚していないのですか?どういう関係ですか?」

と聞かれました。この人は何を言っているのかと思い聞き返すと、申請書には

 

夫が独身である

 

と書かれていたのです!すでに結婚から5年は経っています、と答えるとその場でコンピュータを調べてくれ、

 

「確かに2014年の申告分までは結婚されていますね。どうしてこうなったのですか?」

 

と聞かれたのですが、亡くなった夫に聞けるはずもなく・・・そして、どうして今まで気づかなかったのかと聞かれましたが、私はこうした書類に関してはノータッチで、夫も既に闘病中だったので間違ってしまった可能性もあるし、去年はそういったことまでチェックできる状態ではなかったので夫は気づかなかったのだと思います。もしかしたら息子が生まれた際の申請で、間違って「子持ちシングル」にチェックをしてしまったとか・・・もしくは税務署側の間違い?向こうも調べようがないみたいです。

というわけで、今回は夫が亡くなったという申告と、これからは私の名前にしてくださいという届出をだしてなんとか一件落着しました。2件目の窓口の人には、どうして亡くなってすぐに来なかったのか、と言われましたが、夫の弟は1件目の方に既に問い合わせ済みで、その際に「確定申告の季節になったら紙を持ってまた来てください」と言われていたのです。

人によって言うことがバラバラのフランス。もう驚くことも無くなりました。なんでもやってくれていた夫を亡くした今、夫の家族の助けを借りながら少しずつ自分でもやっていかなければ・・・と思っています。

 

 

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