夫の命と私のエゴ

夫が突然の危篤状態になった時、私はとにかく

 

どんな形でもいいから夫に生きていて欲しい

 

と思いました。

 

例え寝たきりでも私が一生懸命働くから。あなたが生きていることが私の生きる糧になるから。だから生きて。

 

と願いました。

 

前にも書きましたが、この時の私はとにかく残される自分と息子のことしか考えていない状態だったのです。

 

夫さえ生きていてくれれば何があっても頑張れる、という想いは、夫の気持ちを完全に無視していました。苦しくて早く解放されたいと思っていた夫。とにかく生きて欲しいと思っていた私。

例え寝ている状態で苦しみが無かったとしても、その状態で生き続けることは夫の性格を考えると望むことではなかったでしょうし、それでは生きている意味がないと考えたと思います。

落ち着いて私の立場を考え直してみても、幼子を抱えながら寝たきりの夫を抱えて働かなければならないことを考えると、夫の両親の力を借りても夫と息子の面倒を見ることはかなり難しかったと思います。

ただ、やはり夫がいれば頑張れるというのは事実かな・・・と亡くしてから思うわけですが。いくら息子がいても、夫亡き後は同じ世界が色あせて見えるのです。私は前から「冷めている」と人に言われていますが、以前にも増して冷めた感情が心を支配しています。

 

 

 

にほんブログ村 家族ブログ 死別へ
にほんブログ村