死別で残された人って。
死別で残された人は「いつも暗く悲しんでいる」というような先入観が人々にはあるんだな、と死別を経験して感じています。
落ち込んでいれば
「旦那さんも悲しむから元気だしな!」
と励まされるし、元気そうにしていれば
「死別したのに元気ね・・・」
と言われる(怪しまれる?)し。
じゃあ、どうしたらいいの?と戸惑う人も多いのではないでしょうか。
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私の母の近所に、母の従兄弟が住んでいます。結婚していて子供(というか大人)も二人、孫も数人いるのですが、今年初めにその従兄弟の奥さんが突然亡くなりました。死因は大動脈乖離。夫婦で買い物に行って、行った先のスーパーで亡くなったそう。
葬儀の時は後追い自殺でもするのではないか、とみんなが心配したくらい母の従兄弟はショック状態だったようです。 私もその話を聞いて心配でしたが、この前実家に帰った時
「あの時の状態は嘘のようで、今では毎日出かけて歩いているみたいだし、家の中も驚くほど綺麗にしているのよ!」
と笑いながら母が言っていました。 そして母は父の兄弟の前で
「うちのお父さんも、私の従兄弟みたいに、私が死んだら生き生きしちゃったりして!」
と冗談を言っていたそう(弟談)。
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母の従兄弟が生き生きしているというのは、人前では元気に振舞っているだけで、きっと夜に一人になれば悲しむことも多いはず。もちろん、死別間も無くは相当落ち込んでいたと思います。そして、もしかしたら「奥さんの分まで楽しもう!」と思い直して、自分自身の残りの人生を頑張っているのかもしれません。家の中を整理して綺麗にしたのは、終活に備えてのことだと思いますし。
母は両親を亡くしていますが、配偶者を亡くしていません。その上、うちの父はほぼモラハラ夫なので、それこそ父が亡くなれば「せいせいする」のかもしれません。。。なので、ある日夫(父)と死別しても、私(たち)の悲しみは理解できないのかも。
そんな母を目の前にしながら
「お母さんは死別した人の気持ちなんてわからないよ」
と心の中で思いながらも
「そうなんだねー」
と流しました。別に母を軽蔑しているわけでも何でもなく、理解できない人には何を言っても無理なことがわかっているからです。
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私たちは人との関わりなしでは生きていけないけれど、中には心無い言葉を言う人や、不幸の中にいる人の上に立って優越感を感じる人もいると思います。それでも、言われたことを留めないで流したり、無理なら付き合いをやめる強さを持って生きましょう。
先日ブログに書いた幡野さんは、現在付き合っているのは病気になった後で出会った人がほとんどだそうです。これ、私も分かる気がします。私の場合、もともと人付き合いが少ないのでハッキリとした違いはないのですが、夫が亡くなった後に知り合った人の方が「以前の私」を知らないので気を張らずにいられるというか、無理しなくていい感じです。
もちろん、日本にいる数少ない友達の多くは、無理に話を聞き出そうとしたりしなくて自然でいてくれますが、今の私が以前の私と違うとしたら違和感を覚えるだろうな、と思い通常の1.5倍くらい元気に見せようとしたりはしてしまいます。
とにかく、今回言いたかったのは、死別を経験した人に求める像って何?好きにさせてよ!同じ死別でも時間がかかる人もいるし、思いの外早く元気になれる人だっているわけですから、ということです。またこちら側の人たちには、何を言われても気にしないで強く生きましょう!と言いたかったのでした。
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