となりのトトロ

日本に帰った時、同い年の男の子を持つ友達が

「息子が、崖の上のポニョが大好きで何回も観てる」

と言っていました。うちの息子は2時間も同じものをジッと観ていられないので「そうなんだー」と少し羨ましく思ったのです。

そのあとすぐ弟宅に泊まりに行くと、たまたま弟が息子のためにポニョをDVDに録画してくれていて、みんなで観てみることに。

1時間近く飽きずに観てくれた!しかもかなり楽しみながら。でもやっぱり一気には観られないんですけどね。

翌日続きを観せて、また観たがったので弟がDVDを買ってくれました(録画したのは私のパソコンでは観られなかったため)。

ところが、日本のAmazonで新品で買ったはずのDVD、届いてみたら外装が壊れていてDVDも傷ついていて途中から観られず…それなのに3千円以上もして。もちろん即返品。

結局、フランスに帰ってきてからAmazonフランスを見てみたら、10ユーロ弱で新品を買えることが判明。すぐにポチり。

でも25ユーロ以上買わないと送料がかかるというAmazonの策略にまんまとはまり、「となりのトトロ」も買ってみました。

ジブリ作品の中ではトトロが小さい子向けかなーと思ったし、私も幼い頃好きだったので。

トトロはポニョほどスピード感とか話に波が無いので飽きるかも?と思いましたが、こちらも一度で半分くらいは観てくれました。

「ここ(話の舞台)遠野(父の実家」っぽいね!」

と楽しみながら。

***

それにしてもトトロ。

「これってこんなに涙腺にくる物語だった!?」

と、息子の隣で何度もウルウルしながら観てしまった私。

隣のおばあちゃんの存在感や、サツキのしっかり具合、メイの子供あるあるな言動、その他諸々。

そして、お母さんが体調を崩して一時退院できなくなった時に、井戸でサツキがおばあちゃんの前で泣いてしまうシーン。

「もしかしたら、お母さん死んじゃうかも」

というようなセリフを言って、おばあちゃんの胸に泣きついて

「確かにこの年頃は、何と言ってもお母さんが一番だから(お母さんがいる場合)、お母さんが死んじゃうなんて想像して泣いちゃうのわかるわー」

と思って目頭が熱くなっていたら、おばあちゃんが

「こんな可愛い子置いてお母さん死ぬわけない」

というようなこと言ったんですね。一気に涙が引きました。

「いやいやいや、可愛い子いても死ぬ人は死ぬから!」

って思ってしまって。

もちろん、泣いているサツキを目の前にして、このおばあちゃんが言えることはそれくらいだったのも分かるんですけどね…なんかこう、死別してからそういうポイントが妙に気になるようになりました。

***

もしかしたら息子も思うところがあるかも?と、後から思いました。

話の中では病院の窓にトウモロコシを届けるところまでですが、エンドロールのイラストで無事にお母さんが退院して生活していることが分かります。

息子のことだから、今に

「このお母さんはなんで入院してたの?なんで元気になれたの?」

なんて聞かれそうですが…もしかしたら、物語は物語って思っているかな。

何も考えずに観ていた自分の幼少期とは環境が違うわけですが、それでもあまり気にし過ぎないように、色々と観せていきたいです。

私の場合、ジブリ映画は昔のものでも、観たときの季節や匂いを思い出します。息子にもそういう思い出ができればな…と。

 

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