安心を買う

健康で体に気をつけていた夫がガンになってから、私も自分の健康を気にするようになりました。ただ、夫の闘病中は幼い子供を預けて病院に行ける余裕もあまりなく、気になっていたこともそのままにして過ごしていましたが、最近ようやく行って来ました。

まずは乳がん検診。30代半ばですが今回初めてマンモグラフィーと乳腺エコーを受けて来ました。その前に産婦人科医のところへ。フランスでは、産婦人科医のところでできるのではなく、専門機関(X線やエコーなどを専門でやっているところ)へ行かなければなりません。そのためには産婦人科医から紙をもらわないといけないのです。

今まで通っていた産婦人科医は、いつも夫と二人で行っていました。子供ができる前も、妊娠中、出産、そして出産後も。そのため、あそこに行くとどうしても夫を思い出してしまいますし、夫のことを聞かれるのも辛いため思い切って違う先生のところへ行くことに。

同い年くらいの子供がいる気さくな先生で、結局夫のことを聞かれて(妊娠出産、そしてこれからの計画について聞かれたため避けられず)、産婦人科医を変えた経緯も教えました。涙ぐみながら私の話を聞いてくれて(おそらく自分自身と重なったのかもしれません)、子宮頸がん検査をしましょう、としてくれたのですが、ついでに乳がん検査の紙もお願いしたら快く承諾してくれました。触診ではまったく問題がないけれど、安心するために受けておいてもいいだろうという感じです。

その紙をもってマンモグラフィーとエコーを受けて来ました。どちらも中年の女性が担当してくれて(中には男性の場合もあるのだとか!)感じが良かったです。そして、結果は子宮頸がんも含めて、どれも問題無し!本当に安心しました。

 

そして、婦人科系以外の心配事。生前、夫も心配していた手のひらのホクロも取ることに決めて切除してもらいました。去年の春くらいに突然右人差し指の付け根に、どこかに挟んだような縦長の筋ができていました。

 

時間が経てば消えるだろう

 

と思っていたのですが、消えることはなく知らぬ間に普通の大きさのホクロに成長し、そして少しずつ大きくなっていたのです。普通のホクロくらいになってから皮膚科を受診しましたが、

 

普通のホクロです。

 

と言われただけでした。それで安心はしたのですが、

 

年齢が30代を過ぎてから、日光がよく当たる場所でもないところにできるホクロ、しかも大きくなっているものはあまり良いとは思えない。ただ、考えすぎる方が良くないので、取る取らないは自由です。

 

と、なんとも微妙なことを言われました。夫からは取った方がいいと言われて取ることに決めたのですが、夫の病状が思わしくなくなったため、流れてしまいました。こちらも普通の皮膚科医ではなく、少し離れた病院にいる専門の皮膚科医に会わないといけなかったため(切除前に一度会いに行かなければならないという条件もあり)、すぐに行ける状態ではありませんでした。

2週間ほど前に取ってもらったのですが、組織検査結果はまだもらえていません。今月末に受診してきます。こちらもどうか何事もありませんように。。。

 

夫の時のように、気づいた時点では遅くなくても医者をたらい回しにされて発見が遅れる可能性も十分にある、ということを学んだので、夫の死を無駄にしないためにも、これからは私も息子も気になることがあれば早めに専門医に診てもらうようにしようと心に決めています。結果に問題がなければ、それは安心を買った、ということで。

 

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