夫が楽しみにしていたもの

間もなく12月になりますね。本当にこの時期は気が滅入ります。

夫は、クリスマスの時期が大好きでした。子供の頃の思い出はもちろん、雰囲気が好きなんだ、と、とにかく大人になってからもこの時期を楽しみにしていたのです。

それなのに、亡くなったのがクリスマスの約一週間前のため、私にとっては苦しい時期となってしまいました。

先日、甥っ子や姪っ子たちのプレゼントを何にしようかと、出掛けて来ました。その時は、プレゼントを何にしようか?と必死に探していたので気にならなかったのですが、注文したものをお店に取りに行った時、そこら中がクリスマスの飾り付けで、クリスマスのBGM、とにかくクリスマスづくしなことに気づき(当たり前ですが)、その途端に心臓がドキドキして早く抜け出したくなりました。。。品物を受け取って、脇目も振らず帰路についたことは書くまでもないですね。

そんな嫌な時期ですが、息子にとっては一年で一番の楽しみといっても過言ではないシーズン。去年のこの時期は「サンタクロース(フランス語ではPère Noël)」自体よくわかっていなかったものの、たくさんのプレゼントをもらってからは

「早く次のクリスマスこーーーい!」

と叫ぶほどになりました(苦笑)

というわけで、今日早速クリスマスツリー(フランス語ではSapin de Noël)を出すことに。去年はなかなか重い腰をあげられずにいたのですが、今年は早めです。

飾りのボールが一箇所に固まっていたり、同じ色が隣り合わせで続いていたりするのはご愛嬌。息子に飾り付けを任せたからです。

届かない上の部分は、私がちゃっちゃとやりましたが、その他は息子一人で。

「ボール君、君はどこに飾ってほしい?」

と一つ一つに聞き取りしながら、楽しそうに飾っていました。

以前にも書いたかもしれませんが、このツリーは息子が生まれた年に買ったもの。夫が

「クリスマスツリーは大きいものを。飾りは赤と金の二色がいい。」

と息子のためにと買ったものでした。この年、初めて二人で出して飾り付けた時の笑顔を今でも覚えています。そして、1歳になる前の息子も

「綺麗だなー」

という顔でボーッとみていた場面を思い出します。

2年目(つまり夫が亡くなった年)は、この時期すでに夫が夫の両親の家で生活をしていたのですが、

「クリスマスツリーは出した?息子のためにちゃんと出してね」

と言っていたので、

「飾ったよ!」

と写真を見せると、とても喜んでいた顔が忘れられません。

この時、11月には息子用のクリスマスプレゼントを二人で決めて(私が買いに行って)用意していましたが、

「早く渡しちゃってもいいかな」

とボソっと言いながらも

「やっぱりクリスマスを待たないとね」

と我慢していた夫。自分が長くないことを悟っていたのかな・・・そうだったら、先に息子に渡してしまえばよかったと今でも後悔しています。

クリスマスツリーを出す作業は、去年も一昨年も息子と一緒にしました。もちろん今年も。今年はきっと、大きく成長した息子の姿を夫も誇らしく思ってくれたに違いないし、絶対に喜んでいるに違いないはず。

悲しい思い出と楽しい思い出がある複雑な12月。あまり色々と考えすぎずに、さらっと毎日を過ごしたいです。

 

 

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