夫が乗り移った

*いつもよりもかなり長いですのでご注意ください。

今日もフランスのサービスの適当さにうんざりしました・・・。

夫がいた頃は、すべて夫任せ。色々な問題に遭遇して苛立つ夫を、落ち着いてなだめる役目だった私が、今は夫がやっていたことをほとんどしなければなりません。

当事者ではなかった頃は

「なぜ夫はこんなに怒っているんだろう!?」

と不思議だったのですが、その立場になってみたら、まるで夫が乗り移っているかのようにイライライライラ!!!

私って、こんな小さなことに怒る人間だった?

と自分で疑問に思うほどでした。しかも、死別後は割と何に対してもどうでもよくて怒ることも少なくなっていたのですが、今日は久々に心拍数が上がりました。

 

今日は、電気会社(EDF)との予約が入っていました。夫が残してくれた1Kのアパートがあるのですが、そこを貸し出そうと思い、掃除もしなければいけないので電気会社と再契約をしたのです。

再び電気を使えるようにするため、電気技術者がアパートにやってくるのが今日でした。

「13時から16時45分の間に行きます」

と電気会社との電話で言われたので、

「小さな息子もいますし、電気も水もないところで4時間弱も待つのは無理です」

と言うと、

「技術者が予約日に事前に行く時間を連絡しますので大丈夫ですよ」

と言われて安心していました(技術者は下請け)。

 

ところが、待てど暮らせど電話が来ず。夫の両親宅からなら近いので、そちらに行って待っていようか?とも思ったのですが、そんな時に限って電話に出てくれなかったため、

「まあ、電話が来るのは30分前くらいだろうな」

と、たかをくくっていました。

ところがです。13時11分。

「あと5分か10分ほどでアパートに着きますから」

との電話が。私一人で歩いても15分はかかるので

「私はそこに住んでいないんですよ。歩いて15分ほどかかるところにいます。しかも小さな子供もいるので最低でも20分はかかりそうです」

と答えると、

「そんなの知ったこっちゃない!予約の日は13時から16時45分までその場所にいなければいけないに決まってるじゃないか!!」

とご立腹。

「電気会社からの話では、事前に電話をいただけるという話でしたが?今朝の時点で何人のお客のところに行くってわかっていたわけですよね?それなのに事前に電話ができないのですか?」

と言うと、もっと腹立ててしまったようで

「だから今から10分後に行くって言ってるじゃないか!5分くらいなら待っててやってもいいが、俺はあんたの他に7人も客が待ってるんだよ!!こうやって電話している間に4分もロスしてるんだから、急いだら!?」

との返事。

さすがの私もキィーーーーー!!となって

「わかりました、それではすぐ後で!」

と言ったあと、ソファーの背もたれを思いっきり床に叩きつけてしまいました・・・。

息子には、

「今ちょっとママ怒ってるけど、●●のせいじゃないからね。今の電話のおじさんが意地悪なこと言ってきたからイラついてしまっただけだから。本当にごめんね」

と言いました。そして、夫の母に電話。

「こういうことがあって、電気屋が行くからパパ(夫の父)に今すぐ行ってもらえるよう頼める?鍵がないけど、話をして時間潰していて欲しいの。すぐに行くから!」

と頼みました。

そこから大慌てで息子を着替えさせ、地下の物置にしまい込んでいたベビーカーを引っ張り出して、息子を乗せて大急ぎでアパートへ。

こんなに走ったのは何年(何十年)ぶり?というほど走りました。息子はベビーカーに乗りながら楽しみつつも、

「ママー、大丈夫だよ、そんなに急がなくても。時間はたっぷりあるんだからね?」

と。本当に息子には癒されます(かつての自分なのかな?)。

そして汗だくで着くと、ちょうど夫の父が着いたところでした。

しかし、待てど暮らせど電気屋さんはやってきません・・・

「もしかして来ないつもりじゃないの!?」

と思い、電話をかけてみると、

「あなたが10分後は無理だっていうから予定変更して他の人を先回しにしているんだよ!俺は待ってられないって言ったでしょ!誰か他の人が時間に待っていられるなら、どうして電話してこないの?あなた俺の電話番号知ってたでしょ!?」

と怒り口調。そして、何時にまたそこを通るか分からない、と言い、電気屋さんの喋り方に怒る夫の父を無視して電話を切ったのでした。

息子も飽きてきたので、そこで待つのは無理と判断し、とりあえず夫の両親宅に行きました。大元の電気会社に苦情の電話をかけると、向こうも

「予約の時間はそこで待ってないといけないのが普通ですよ!?私は技術者と直接連絡が取れませんので何もできることはないです。」

と・・・またまた頭にきて

「じゃあ、電気も水もない、つまりトイレもできないテレビも見られないところで4時間弱も待っていないといけないってことですか?普通、宅配にしてもその日の朝や数時間前に大体何時くらいに行きますって電話きますけど?このシステムはおかしくないですか!?」

と言いましたが、何もできることはない、の一点張り。自分の責任ではない、と言い張るフランス人には何を言っても無駄なので、とりあえず

「どうにもならないことは理解しましたが、技術者の話し方はかなり乱暴で攻撃的で、とても不快でした。その点はカスタマーサービスなどに報告してください。」

とだけ言い、電話を切りました。

それから夫の両親と話をしつつ、息子を遊ばせていると最初の予定時間から2時間後に電話がかかってきました。しかも番号非通知(そういうところがイヤらしい)。出てみると、電気技術者。

「電気屋ですけど、あと10分でそちらに着きます」

まるで何事もなかったかのような話し方。こちらも、

「そうですか、わかりました」

と。5分ほどでやってきて(そういうのもまたイヤらしい)、現れたのが小さなアジア人だったから驚いたのか、開口一番文句を言われるということはありませんでしたが、あえてこちらから

「先ほどはすみませんでした。」

と言うと、

「いや、俺はいいんですけどね。でも予定の時間にここにいなくて困るのはあなたでしょう。まあ、もういいんですよ」

と。30分ほどで仕事を終えて、無事に電気は開通。

最初の電話で、何も言わずに夫の父に電話をすればよかった。むしろ13時までに夫の両親宅に息子を連れて行っておけば良かった。結局私は自分の準備不足と予想不足でイライラして疲れ、周りにも迷惑をかけてしまったのだな。こんなことでイライラせず、ストレスで病まないようにしないと!

と、また反省しました。

 
 

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