金魚と夫を重ねる
息子が歩くようになってから、夫は「息子に金魚を飼ってあげたい」と言い、水槽と金魚2匹を買いました。
昔ながらのオレンジ色で尾ひれの長いタイプと、オレンジ白黒の3色で同じく尾ひれの長いタイプの2匹を選びました。
ポンプも何もない普通の水槽なのですが、3日に1度は水の半分を換えてあげれば問題ない、と言われその通りにしていました。ちゃんと水は水温の変化がないように室温にしたものを入れ、カルキ抜きの薬も入れています。
でも3日に1度は本当にあっという間で、最初のうちは守ってやっていましたが、時々5日に1度になったり、3日に1度に戻ったり、1週間に1度になったり、と色々。
それでも水はあまり濁らせないように、餌をやり過ぎないように気をつけていたからか、今までは問題なく生きていました(2年以上)。
ところが、数日前から3色タイプの方が妙にクルクルと回るようになりました。私や息子が近づくと「餌をちょうだい!」とパクパク寄ってくる可愛い金魚なのですが(もう一匹はそうではない)、その際にクルッと回っていたのです。
どうも様子がおかしいなと感じて観察していたところ、翌日には体がくの字に曲がってしまい、水槽の底に沈んで苦しそうにしているのです。
初めは、死んでしまったの?死ぬ時って浮くんじゃないの!?と思い驚いたのですが、ちゃんとえら呼吸をしています。でも餌には反応せず、ただただ死を待つばかりの様子。時々狂ったように水槽内を回りながら泳ぐ姿も見てて心が痛みます。すでに3日目になりますが、見てて可哀想でもどかしく・・・。
もう苦しんで欲しくない、という気持ちもあるのですが、私には何もできません。調べてみるとこれは先天性の病気の可能性が高いようですが、それでも
もっと早く気付けば何かできたのではないか?
私が水を3日に1度換え続けなかったから?
と、自分を責めるばかり。
毎日時間があるときに水槽を覗いては、
「こんな風にしてしまってごめんね」
と呟いています。もう一匹の金魚も心なしか元気がなく見えて、時々そばでたたずんでいます。
息子には、
「金魚が病気になっちゃったみたいなんだ。」
というと、
「どうして病気になっちゃったの?死んじゃうの??」
と質問がきました・・・。
「うーん、動物でも魚でも人間でも、病気になっちゃうのがいて、その中でもどうして病気になったのか分からないことが多いんだよ。パパもだからね。金魚はもう少ししたら死んじゃうと思うよ。」
と答えると、
「死なない方がいい!治せないの?」
と言われてしまいました。
「ママも治してあげたいけど、無理みたいなんだ。」
と答えました(ちなみにフランスでは飼っている魚が亡くなるとトイレに流すのが常識!らしいです
)。
食べたくても食べられなかった夫、動きたいのに動けなかった夫、最期に発作的に暴れ出した夫を、どうしてもこの金魚と重ね合わせてしまいます。夫も救えず、金魚も救えず・・・。
もう死んでいく姿を見るのは嫌なので(といっても避けて通れませんが)、この金魚が亡くなれば買い足さずに1匹だけ買い続けようと思います。
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