少しだけ処分

先日、平日に休みがあったので息子が幼稚園に行っている間、地下の物置(フランス語でCave)を少しだけ片付けてみることにしました。

妊娠後期に引っ越し、(不要な)荷物も多く使わないものはすべて物置に入れてしまいました。

「時間がある時に、物置用の棚を買ってちゃんと整理しないとね」

と言っていた夫。それが叶わぬまま月日だけが過ぎていました。

「夫がやり残したことで、私ができることをしていくことは、夫の意志を引き継ぐという意味にもなる」

と思い、見て見ぬ振りをして過ごしていた物置へいきました。

実は、前回も同じ意気込みで地下に行ったのですが、物置を開けた瞬間疲れがドッと出て来て開けてすぐに閉めてしまいました(苦笑)。今回は比較的疲れていない朝一にやることに。

夫が汗を流しながら頑張ってくれたリノヴェーション用の道具が丁寧に梱包されて出てきたり、話には聞いていたかもしれないけれどすっかり忘れていた、夫の同僚からいただいた赤ちゃん用の車用シートが出て来たり(結局ベビーカーに付属してあるものをしようしていたために必要なかった)、見るものすべてが夫に繋がり正直辛かったです。しかも、重いものも結構あって体力的にもしんどくて。。。

それと、治療中に夫がカロリー補充のために飲んでいた医療用カロリーメイト飲料バージョンみたいなもの(日本語でなんて言うのか分かりません)が大量に出て来ました。

これは、家の中の食料庫に置いてあったものなのですが、「見るのも思い出して辛いから」と、誰かにあげようと思っていました。通ってくれていた看護師さんに必要な人はいないか聞いてみたのですが、「今のところ誰もいない」と言われてしまいました。薬局はいい思い出がない上に、金の亡者なあの人が他の人に再度売って儲けようとするのが目に見えて嫌になり物置にしまい込んでいました。

いつかどこか(誰か)にあげよう

と思っていたのにすっかり忘れて、よく見たら賞味期限も切れていて(当たり前)、入れ物もパンパンになっていました!いらないはずなのに捨てる時に「これから増えない夫との思い出」を捨ててしまうような気持ちになってしまいましたが、頭の中から余計な煩悩を振り払ってゴミ箱に思いっきり捨てました。

結局この日捨てたのは、この飲み物ゴミ袋2袋分、夫が取っていた何に使うのかわからない段ボール箱たち、すっかり乾いてしまったペンキ2缶、そして私にはどうやっても活用できない木片(リノヴェーションの時に出て来たもので、結構な量)でした。

まだ棚がないので全然スッキリしてはいないのですが、私の心の中はすこし、いやだいぶスッキリしました。物質にこだわるのは生きている人間だけって言いますが、私は生きていますし悟りも開けるような精神ではないので、もう少し夫との思い出の品々を手元に置いておきたいと思います。

 

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